環状ゲノムの該当領域を引き出して直線に開く:【Cancers】

By

iwa

本研究成果は、腫瘍学に関する研究を扱う国際誌「Cancers」に2021年9月15日に公開されました。

当社は、研究の概要を示すGraphical Abstractを作成しました。

DOI:https://doi.org/10.3390/cancers13184613


Client

 慶應義塾大学​​     岩田 卓 先生
 

研究概要

HPV16とHPV18の持続感染は子宮頸がんの主要な原因であり、ウイルスのE6とE7遺伝子が腫瘍形成に関与します。本研究は、転写因子HOXD9がHPV18陽性細胞でE6・E7発現を促進する役割を持つことを明らかにしました。HOXD9のノックダウンにより細胞増殖が抑制され、E6低下に伴うP53タンパク質の増加や、E7低下によるE2F活性の低下が確認されました。HOXD9はHPV18のP105プロモーターに直接結合し、その活性化を介して腫瘍細胞の増殖と不死化を促進していると示されました。

画像の役割

このGraphical Abstractでは、左にHPV18の環状ゲノム全体を置き、そのうちE6・E7領域を囲んで右側へ引き出し、環を直線に開いた形で示しています。ウイルスのどこで起きている話なのかを保ったまま、経路を左から右へ読める向きに変換するための構成です。右側はE6とE7の二列を平行に並べ、タンパク質、下流の変化、帰結までの段数を揃えたうえで、最下段の細胞増殖・不死化へ合流させています。また、既に知られている経路は落ち着いた配色にとどめ、本研究が明らかにしたHOXD9によるP-105プロモーターの転写促進だけを色で抜くことで、新規性の所在が一目で分かるようにしました。

 

この度、「Cancers 」に掲載されたことを心よりお祝い申し上げます。先生のご尽力に深く感謝いたします。