科研費申請書の図が情報過多になる背景には、研究者自身の“全部大事”という心理があります。本記事では、SCOAPを用いた研究概要図の整理法を解説します。
科研費申請書の図を作成していると、
「全部重要に思えて削れない」
「どこを主役にすべきか分からない」
「説明不足が怖くて情報を足してしまう」
という状態になることがあります。
実際、研究概要図やキービジュアル制作において、
最大の難関は“描くこと”ではありません。
「情報の優先順位を決めること」です。
本記事では、
なぜ科研費申請書の図が情報過多になりやすいのかを、研究者心理の視点から整理しながら、
SCOAPを用いた研究概要図の考え方を解説します。
その中で、研究概要図として実際に使えるスペースは、
およそ18cm × 10cm程度しかありません。
つまり、
研究者が何年も積み上げてきた研究内容を、
限られた小さな空間へ整理しなければならないのです。
この制約が、科研費図表を難しくしている大きな理由の一つです。
研究者にとって、自身の研究に無駄な情報はありません。
すべてに意味があり、すべてに思い入れがあります。
だからこそ、「これを削ると誤解されるかもしれない」という感覚が生まれます。
その結果、
という状態になりやすくなります。
近年はAIやテンプレートツールによって、図そのものは簡単に作れるようになりました。
一方で、現在増えているのは、
というケースです。
AIは、「情報を足すこと」は得意です。
しかし、「何を削るべきか」は、研究者自身が判断しなければなりません。
だからこそ、AI時代ではむしろ、研究者側の“情報整理能力”が重要になっています。
車の運転でいう「だろう運転」は、
という希望的観測に基づく考え方です。
一方、「かもしれない運転」は、
という前提でリスクを先回りします。
科研費申請書でも同じことが起きます。
研究者側は、
と思いがちです。
しかし実際には、審査委員がその前提を共有していない可能性があります。
科研費申請書では、「こんなことを書くのは当たり前すぎる」
と思って省略した情報が、実は審査者理解にとって重要なケースがあります。
特に近年は、研究分野が細分化されており、完全な専門家だけが審査するわけではありません。
そのため、
を、短時間で共有できる状態にする必要があります。
研究概要図は、そのために存在しています。
という5つの要素へ分解し、研究内容を整理します。
重要なのは、「全部入れること」ではなく、「何を優先して理解してほしいか」を整理することです。
科研費申請書では、図の情報量が多いこと自体に価値があるわけではありません。
重要なのは、
です。
つまり、良い研究概要図とは、「研究内容を短時間で理解できる状態へ翻訳した図」と言えます。
科研費申請書の図が難しいのは、単にデザイン技術の問題ではありません。
研究者自身が、
という状態になりやすいからです。
特にAI時代では、図を“作ること”自体は簡単になりました。
その一方で、「何を削り、何を主役にするか」という研究構造整理は、依然として人間側の重要な役割です。
GrantVでは、研究内容の整理段階から、研究概要図・キービジュアル設計まで含めた支援を行っています。
「情報が多すぎて整理できない」
「どこを主役にすべきか分からない」
という場合は、お気軽にご相談ください。
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