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科研費申請書の図はなぜ情報過多になるのか?研究者心理とSCOAPを解説

作成者: MEDICAL FIG. 編集部|Apr 26, 2024 2:25:27 AM

科研費申請書の図が情報過多になる背景には、研究者自身の“全部大事”という心理があります。本記事では、SCOAPを用いた研究概要図の整理法を解説します。

科研費申請書の図を作成していると、

「全部重要に思えて削れない」
「どこを主役にすべきか分からない」
「説明不足が怖くて情報を足してしまう」

という状態になることがあります。

実際、研究概要図やキービジュアル制作において、
最大の難関は“描くこと”ではありません。

「情報の優先順位を決めること」です。

本記事では、
なぜ科研費申請書の図が情報過多になりやすいのかを、研究者心理の視点から整理しながら、
SCOAPを用いた研究概要図の考え方を解説します。

 

科研費申請書の図は、実は非常に小さい

科研費申請書はA4サイズです。

その中で、研究概要図として実際に使えるスペースは、
およそ18cm × 10cm程度しかありません。

つまり、
研究者が何年も積み上げてきた研究内容を、
限られた小さな空間へ整理しなければならないのです。

この制約が、科研費図表を難しくしている大きな理由の一つです。

 

なぜ研究者は「全部入れたくなる」のか

研究者にとって、自身の研究に無駄な情報はありません。

  • 研究背景
  • 先行研究
  • 仮説
  • 実験条件
  • 技術的工夫
  • 将来展望

すべてに意味があり、すべてに思い入れがあります。

だからこそ、「これを削ると誤解されるかもしれない」という感覚が生まれます。

その結果、

  • 情報量が増える
  • 文字が小さくなる
  • 主張が埋もれる
  • 図の焦点がぼやける

という状態になりやすくなります。

 

AI時代になって、「情報過多」はむしろ増えている

近年はAIやテンプレートツールによって、図そのものは簡単に作れるようになりました。

一方で、現在増えているのは、

  • 情報を詰め込みすぎる
  • “それっぽい図”になる
  • 背景と目的が混在する
  • 全部説明してしまう

というケースです。

AIは、「情報を足すこと」は得意です。

しかし、「何を削るべきか」は、研究者自身が判断しなければなりません。

だからこそ、AI時代ではむしろ、研究者側の“情報整理能力”が重要になっています。

 

科研費申請書に必要なのは「だろう運転」ではなく「かもしれない運転」

ここで重要になるのが、「だろう運転」と「かもしれない運転」という考え方です。

車の運転でいう「だろう運転」は、

  • 飛び出してこないだろう
  • 相手は見えているだろう

という希望的観測に基づく考え方です。

一方、「かもしれない運転」は、

  • 見えていないかもしれない
  • 想定外が起きるかもしれない

という前提でリスクを先回りします。

科研費申請書でも同じことが起きます。

研究者側は、

  • この背景は当然知っているだろう
  • この重要性は伝わるだろう
  • この専門用語は理解されるだろう

と思いがちです。

しかし実際には、審査委員がその前提を共有していない可能性があります。

 

「常識だから説明不要」が最も危険

科研費申請書では、「こんなことを書くのは当たり前すぎる」

と思って省略した情報が、実は審査者理解にとって重要なケースがあります。

特に近年は、研究分野が細分化されており、完全な専門家だけが審査するわけではありません。

そのため、

  • 研究目的
  • 問題設定
  • 研究の位置づけ
  • なぜ重要なのか

を、短時間で共有できる状態にする必要があります。

研究概要図は、そのために存在しています。

 

SCOAPは「情報を増やす」ためではなく、「整理する」ためのフレーム

SCOAPは、株式会社メディカルエデュケーションが提案する、科研費申請書向け研究概要図の整理フレームワークです。

  • S:Strength(研究の強み)
  • C:Challenge(課題)
  • O:Objective(研究目的)
  • A:Approach(研究手法)
  • P:Prospect(将来展望)

という5つの要素へ分解し、研究内容を整理します。

重要なのは、「全部入れること」ではなく、「何を優先して理解してほしいか」を整理することです。

 

良い研究概要図は、「情報量」ではなく「理解速度」で決まる

科研費申請書では、図の情報量が多いこと自体に価値があるわけではありません。

重要なのは、

  • 審査者が短時間で理解できるか
  • 研究の核が見えるか
  • 研究構造が整理されているか

です。

つまり、良い研究概要図とは、「研究内容を短時間で理解できる状態へ翻訳した図」と言えます。

 

まとめ

科研費申請書の図が難しいのは、単にデザイン技術の問題ではありません。

研究者自身が、

  • 全部重要に思える
  • 削るのが怖い
  • 誤解されたくない

という状態になりやすいからです。

特にAI時代では、図を“作ること”自体は簡単になりました。

その一方で、「何を削り、何を主役にするか」という研究構造整理は、依然として人間側の重要な役割です。

GrantVでは、研究内容の整理段階から、研究概要図・キービジュアル設計まで含めた支援を行っています。

「情報が多すぎて整理できない」
「どこを主役にすべきか分からない」

という場合は、お気軽にご相談ください。

 

 

 

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